Desigeonはワイヤーフレーム型3DダンジョンRPGを制作するフリーウェア(無料ソフト)です。外観はクラシック・ウィザードリィ(Wizardry)に近く、ゲーム性は様々なコンピュータRPGやテーブルトークRPG、ゲーム制作ツールを参考にして設計されています。ゲーム制作の専門知識をあまり持っていない人でも、ゲームを作ることができます。
以下のリンク先は画像が大きめですが、Desigeonは画面サイズを自由に調整できます。手のひらサイズの窓にすることもでき、環境に追従できます。
Desigeonは、グラフィックやシナリオよりも“迷路(宝物)の探索”や“キャラクタの育成”に重点を置いて設計されています。
迷路を造るのは簡単です。リストから設置したい壁を選んで、地図上をマウスでドラッグします。
このほか迷路には、回復や売買をする施設、階段やワープなどの移動ポイント、踏み込むだけで特殊なステートが身に付く区域、暗闇、方向転換、トラップ(罠)といった仕込みをすることができます。
画面はサイズ自由です。
ほかにも設定項目を減らしたり、ページ分けしたり、表を導入するなどしました。以前に比べずいぶんと簡素化しています。
敵キャラクタであるエネミーの能力値は、能力値シートと呼ばれる表に入力します。範囲に対するコピー&ペーストができるのでとても便利です。また、能力値ごとに「兵隊」タイプ「豪腕」タイプといったように大まかな種類を指示することで、あとは値を自動で割り当ててくれる機能があります。
「兵隊」タイプ「豪腕」タイプといった大まかな指定は、エネミーごとに与えるレベルによって実値が決まります。これはシナリオ作者が、タイプごとに右上がりのグラフを作ることで計算させます。グラフは、比例のグラフを元に、必要ならポイントを置いてマウスでドラッグすることで曲線を作ります。
グラフはあとから変更でき、変更のたびに能力値を再計算してくれるのでかなり楽。エネミーに与えた「兵隊」や「豪腕」の称号を変える必要はありません
もちろん、値や乱数で直接入力することもできます。
攻撃や呪文などのコマンドには、威力や抵抗力といった部分はもちろん、速度や一発あたりの実行回数を決めるため、能力値を指定できます。さまざまな箇所に能力値を指定できると、豊富な戦術を作りやすくなります。
他には、コマンドを習得するキャラクタ条件や、使うときの装備アイテム条件、コマンドを使うと消費するアイテムも決められます。
こう書くと設定項目が細かに見えますが、以前に比べるとはるかに分かりやすい形で、楽にコマンドを作れるようになりました。多くの設定項目は開くまでもなく飛ばすことができます。
最終的に、Desigeonを遊び尽くすには能力値を弄ります。もしくは作り替えます。
はじめからあるDesigeonの能力値は、何も存在しないところから作り始めて、ここまで増やしています。ゲームを作っていて当然のようにあるヒットポイントや攻撃力やアーマークラスといった能力値も、ツールで作りました。
能力値は、増やしたり減らしたりできます。表示する目的がなくても、計算の過程に使う陰の能力値や、こっそり何かをカウントしておく隠しパラメータなど、シナリオ作者が好きなように増設廃止できるのです。
思い切って、ほとんどの能力値を廃止して戦闘を仕組まないで、純粋な探検ゲームにしてしまう手も……
能力値の初期値と計算手順を変えれば、まるで違う意味を持たせることができます。ヒットポイントの10万という値が大きいのか小さいのか、それは作者だけが決められるのです。