3DダンジョンRPG制作ツール Desigeon in Kuma's Page

Desigeonの紹介

Desigeonはワイヤーフレーム型3DダンジョンRPGを制作するフリーウェア(無料ソフト)です。外観はクラシック・ウィザードリィ(Wizardry)に近く、ゲーム性は様々なコンピュータRPGやテーブルトークRPG、ゲーム制作ツールを参考にして設計されています。ゲーム制作の専門知識をあまり持っていない人でも、ゲームを作ることができます。

以下のリンク先は画像が大きめですが、Desigeonは画面サイズを自由に調整できます。手のひらサイズの窓にすることもでき、環境に追従できます。

紹介画像1。迷路での操作 紹介画像2。キャラクタ情報画面 紹介画像3。迷路の様子
紹介画像4。迷路での表示メッセージ 紹介画像5。戦闘画面 紹介画像6。店での取引画面

Desigeonの特徴

Desigeonは、グラフィックやシナリオよりも“迷路(宝物)の探索”“キャラクタの育成”に重点を置いて設計されています。

◆ 能力値、ステート、コマンドの定義
能力値(攻撃力やHPなど)の増設と廃止、コマンド(攻撃や呪文など)の定義など、ゲームルールとして根付かせる部分を編集可能。サンプルゲームの設定をベースに編集することもでき、一から練り直してもOK。能力値の計算手順を変えられるので、作者次第で思わぬ数値マジックが実現するかもしれません
◆ 大きさ自由のウィンドウ
ゲームシステムは、多くのビジネス向けWindowsアプリケーションと同様ウィンドウサイズ自由で、さらに文字サイズも追従します。好きな大きさに窓を広げつつ、メッセンジャーやメールソフトアイコンと画面を共用できます
◆ 意のままの数値
マイナスの値でも小数の位でも表現できます。そして、さまざまな場所に乱数を配置できます。サイコロ表記でおなじみのAdB+C型の整数形、加えて実数乱数のArB+C型の入力をサポート。入力のお手軽なA/B型も追加しました。乱数を掛け合わせた値をダメージにする、プラスパーセンテージとして能力値アップする装備品を作る、迷路内の明かりのターン数を決める、金を10%盗むトラップを仕掛ける等々、用途は様々。想像をふくらませつつ制作に取りかかってください
◆ 宝物の秘匿
迷路内には、罠・宝箱・隠し扉をランダムで発生させて秘匿しておくことができます。扉や宝箱には鍵をかけることができ、こじ開ける技能をキャラクタに持たせるか、キーアイテムを用意します。随所に仕掛けられた罠は、パーティ所属の盗賊が自動的に探していきます
◆ 便利な施設
キャラクタの収容拠点である酒場、アイテム売買を行う店、キャラクタの回復・強化機能を持つ宿屋病院、複数の移動ポイントを接続するゲート、アイテム保管庫である銀行を迷路に配置することができます。ゲートは、ゲームの進行状況を記録して、移動先を随時追加していきます
◆ シンプルなマップ編集
壁の配置はマウスで線を引くだけです。迷路内の視界は前方に最長8ブロック、横方向は左右合わせて9ブロックまで広げることができます。さらにゲーム中は自動マップ記録機能とあわせ、パーティの現在位置を2D視点から追いかける機能も搭載
◆ 最大容量
能力値とステートは400種ずつ、種族や職業などの所属が20種ずつ、コマンド10系統×100種=1000、迷宮200フロア、アイテムとエネミー(モンスター)は400種ずつ定義できます。一部の初期設定は小さくなっていますので、必要に応じて拡充してください

シンプルになった編集

参考画像1。迷路の編集

迷路を造るのは簡単です。リストから設置したい壁を選んで、地図上をマウスでドラッグします。

このほか迷路には、回復や売買をする施設、階段やワープなどの移動ポイント、踏み込むだけで特殊なステートが身に付く区域、暗闇、方向転換、トラップ(罠)といった仕込みをすることができます。

画面はサイズ自由です。

ほかにも設定項目を減らしたり、ページ分けしたり、表を導入するなどしました。以前に比べずいぶんと簡素化しています。


参考画像2。所属の能力値編集 参考画像3。所属の相性編集

エネミーの能力値は自動計算で

参考画像4。エネミー能力値シート

敵キャラクタであるエネミーの能力値は、能力値シートと呼ばれる表に入力します。範囲に対するコピー&ペーストができるのでとても便利です。また、能力値ごとに「兵隊」タイプ「豪腕」タイプといったように大まかな種類を指示することで、あとは値を自動で割り当ててくれる機能があります。


参考画像5。エネミー能力値グラフ

「兵隊」タイプ「豪腕」タイプといった大まかな指定は、エネミーごとに与えるレベルによって実値が決まります。これはシナリオ作者が、タイプごとに右上がりのグラフを作ることで計算させます。グラフは、比例のグラフを元に、必要ならポイントを置いてマウスでドラッグすることで曲線を作ります。

グラフはあとから変更でき、変更のたびに能力値を再計算してくれるのでかなり楽。エネミーに与えた「兵隊」や「豪腕」の称号を変える必要はありません

もちろん、値や乱数で直接入力することもできます。


コマンドを作り込んで豊富な戦術を

参考画像6。コマンド編集画面

攻撃や呪文などのコマンドには、威力や抵抗力といった部分はもちろん、速度や一発あたりの実行回数を決めるため、能力値を指定できます。さまざまな箇所に能力値を指定できると、豊富な戦術を作りやすくなります。

他には、コマンドを習得するキャラクタ条件や、使うときの装備アイテム条件、コマンドを使うと消費するアイテムも決められます。

こう書くと設定項目が細かに見えますが、以前に比べるとはるかに分かりやすい形で、楽にコマンドを作れるようになりました。多くの設定項目は開くまでもなく飛ばすことができます。


能力値をカスタマイズしてルールを作り替える

参考画像7。能力値の一覧

最終的に、Desigeonを遊び尽くすには能力値を弄ります。もしくは作り替えます。

はじめからあるDesigeonの能力値は、何も存在しないところから作り始めて、ここまで増やしています。ゲームを作っていて当然のようにあるヒットポイントや攻撃力やアーマークラスといった能力値も、ツールで作りました。


参考画像8。能力値の増設と廃止

能力値は、増やしたり減らしたりできます。表示する目的がなくても、計算の過程に使う陰の能力値や、こっそり何かをカウントしておく隠しパラメータなど、シナリオ作者が好きなように増設廃止できるのです。

思い切って、ほとんどの能力値を廃止して戦闘を仕組まないで、純粋な探検ゲームにしてしまう手も……


参考画像9。能力値の計算手順の指示

能力値の初期値と計算手順を変えれば、まるで違う意味を持たせることができます。ヒットポイントの10万という値が大きいのか小さいのか、それは作者だけが決められるのです。



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管理人:熊恭太郎(kuma@noelnet.org)