キャラクタに付加する種族・性別・性格・職業・出生の5種の設定のことをまとめて「属性」と呼んでいます。便宜上、名称はこの5種で呼んでいますが、機能的にはどれも同じで、属性が示す概念そのものは、ここに挙げた5種の名詞に従う必要はなく、自由です。名称は「基本設定1」画面からいつでも変えられます。
5種の属性そのものの採用不採用についてですが、これはすべて自由です。まったく採用せずともキャラクタは作れます(キャラクタメイキング時に最低限必要な要素は名前だけです)。採用不採用は「基本設定1」の「メイキング順序」の項目で与えたもので決まります。
サンプルゲームでは、出生を除く4種を採用していますが、そのうち性別についてはオマケに過ぎず、雰囲気作り以外の意味はありません。
ここでは、サンプルゲームに則り、種族・性格・職業(クラス)が採用されているものとして説明を行います。
属性を変更することを転向と呼んでいます。
現在、キャラクタの属性を変更する方法は酒場の転向機能にしかありません。
サンプルゲームではいわゆる「クラスチェンジ」のみ可能です。善と悪を切り替える機能や、アイテムによってクラスを変更する機能は持っていません。仕様検討中です。ちなみに、年齢は扱っていませんので、いくらクラスチェンジしても老衰で死んだり、能力値が下がったりすることはありません。
属性の設定画面です。一見、設定項目そのものは多くなさそうに見えますが、後半のグループ指定が若干くせ者です……。
前提として、1の属性選択と左にあるリストボックスで編集対象を選びながら、右のエリアで数値やらボタンやらを弄っていきます。編集結果は、基本的に即内部データに反映されると思って下さい。
編集対象となる属性の種類を切り替えます。これはすぐに理解できると思います。選択のチェックを変更しながら、左のリストボックスに表示されている属性が切り替わることを確認します。
キャラクタメイキングに登場させるものは「採用する」にします。メイキング時に登場させない属性は、酒場での転向時に出現させることになります。
将来的には、アイテムやイベントによる転向対象となるかもしれません。
属性の名前です。キャラクタメイキング時のリストや、キャラクタ情報画面に用いられます。
メンバーの一覧表などに、キャラクタ名と共に表示される省略名です。例えば人間であれば、HとかHumとか人といった、短くても適当に意味の伝わるものを指定します。
ボタンを押すと、能力値すべてが表示され、値を設定できるダイアログボックスが開きます。値は、プラス、マイナスどちらでも設定できます。小数も可能です。
付与能力値は、いわゆるエルフやドワーフなどの「基本特性値」で、キャラクタの持つ初期値になります。Desigeonの場合、すべての属性の合計値が能力値になり、これを「ベース値」と呼んでいます。例えば、キャラクタメイキング時、種族のときに「人間」を選んで筋力7、性別のときに「女」を選んで筋力-1、ボーナスで筋力に1ポイント割り振り、その他、性格やクラスの選択で筋力の加算なしだった場合、合計6がベース値となります。キャラクタが転向(クラスチェンジ)した後は、新しい属性を元に再計算されます。
「付与」のチェックについては、能力値の設定で「付与」にチェックの入っていないものを、属性単位で制御する場合に指定します。能力値側の設定で「付与」してあるものについてはここで設定しても無意味で、すべてのキャラクタにその能力値が付与されます。
サンプルゲームでは、「忍者A.C.」のみが付与するかどうかを決めてチェック指定します。
その他、設定できる能力値は多いですが、サンプルゲームのルールで入力すべき能力値はそれほど多くないです。以下に絞られています。
以下に示す種族の付与能力値に、値を指定します。
能力値 | 内容 |
---|---|
体力 | キャラクタの初期値を指定します。通常は成長の余地を考慮して10以下の値を指定します。サンプルゲームで基本能力値がどのように使用されているかは、別のページで解説します。 |
筋力 | |
器用 | |
敏捷 | |
知性 | |
精神 |
以下に示すクラスの付与能力値に、値を指定します。
能力値 | 内容 |
---|---|
HP素質 | HPの倍率を指定します。小数を利用します。必ずゼロよりも大きい値を指定します。 能力値側で、レベル20、体力が標準最大値の18、HP素質1のときの最大HPが150になるように設定されています。例えばHP素質が0.5であれば、同じ条件の時に最大HPが75になります。 全クラスのHP素質を調整する場合は、先に能力値側を編集した方がいいかもしれません |
奇跡習得 | 魔法と奇跡を何レベルおきに習得するかが、ここで決まります。1レベルおきに対して、倍率で指定します。1で1レベルごと、0.5で2レベルおき、0.333で3レベルおき、0.25で4レベルおきに呪文を習得します ゼロのクラスは習得しません |
魔法習得 | |
奇跡習得加算 | 魔法と奇跡の習得開始レベルをここで修正します。 1と指定するとキャラクタレベル1のときに最初の習得を開始します。0と指定した場合、習得レベルが一つ分遅くなります。つまり、3レベルおきに習得する設定になっている場合、最初の習得はキャラクタレベルが4のときになります。-1を指定すると7レベルから習得を開始します。 倍率の設定ですので、小数を指定して微調整します。 |
魔法習得加算 | |
忍者A.C. | 付与するクラスには「付与」にチェックボックスを入れておきます。チェックを入れたクラスでは、それだけでレベル1のときのアーマークラスが、装備品を何も付けていない場合に9になります(通常は10)。 「忍者A.C.」は、キャラクタレベルの上昇と共にアーマークラスを下げる機能を与えるための能力値です。1と入力すると1レベルごとにアーマークラスが一つ下がります。0.5なら2レベルおき、0.333なら3レベルおき、0.25なら4レベルおきに下がります。 |
その属性を選択するために必要な能力値です。キャラクタメイキング、および転向時に選択可能かどうかを判定する基準になります。キャラクタが、指定値以上の能力値をすべて持っていなければ、メイキング時に選択することも、転向時に選択することもできなくなります。
設定する値は、ゼロ以外のものが有効になります。ゼロは採用できませんので、ゼロを採用したい場合でも、ゼロに限りなく近い値を指定することで代用することしかできません。負の値は指定可能です。
サンプルゲームでは、クラスの基本能力値(体力・筋力・器用・敏捷・知性・精神)の6つに必要値を指定します。
キャラクタの成長によってキャラクタの能力値(ベース値)がどこまで伸びるか、その最大値を補正します。これは、種族ごとに能力値の最大値を変えたい場合などに設定します。最大値の基本は能力値側の「成長上限」の項目で設定し、その値を属性設定の場で加減算する形で、キャラクタごとに差異を出す決まりになっています。
サンプルゲームではすべてゼロ、能力値で設定されている最大値がすべてのキャラクタの最大値となります。能力値設定の側で、基本能力値の成長上限は18に設定してありますが、種族ごとに差異を出したい場合、種族の最大能力値を能力値単位で加算指定していきます。例えば、「ドワーフ」の「筋力」に2と入力した場合、成長するベース値の限界値は20となります。
最大能力値も、すべての属性で加減算されます。例えば能力値設定の方で成長上限18、種族の「ドワーフ」の最大能力値がプラス2、性別の「男」でプラス1だった場合、成長上限は21となります。キャラクタが転向(クラスチェンジ)した後は、新しい属性を元に再計算されます。
サンプルゲームでは、クラスの基本能力値(体力・筋力・器用・敏捷・知性・精神)の6つに加減算したい最大値を指定します。これは、エルフとドワーフで筋力等の最大値に差を付けたい場合などに指定します。
素質Aは、必要経験値の補正を行います。次のステップに成長するために必要な経験値から減らすパーセンテージを指定します。マイナス%の場合は、必要経験値が増加します。基礎となる経験値は、能力値の側で設定します。
Desigeonではすべての能力値が経験値を持っているため、すべての能力値について設定できるようになっています。
値はすべての属性で加算されます。また、迷路内のイベントにより増減させることができます(つまり、イベントをこなすと、突然それ以降の成長が早くなることがあるわけです)。キャラクタが転向すると、転向した分の素質Aが再計算されます。
クラスにのみ、かつレベルにのみ設定されています。サンプルゲームではレベルのみが経験値によって成長するためです。
レベル成長のための基礎経験値1000を100パーセントとして、魔法使いと僧侶が0、戦士が5(必要経験値は5%引かれて95%になる、つまり950が基礎経験値)といったように、クラスごとに成長の早さが違っています。
素質Bは、成長能力値の補正を行います。次のステップに成長したときに加算される能力値の値に、加算するパーセンテージを指定します。マイナス%の場合は、成長値が減ります。
例えば、能力値αが次の段階に成長したとき、成長加算値が 1d6+2 であるとして、乱数の結果 5 が得られたとします。もし素質Bが 10 であれば、加算値は10%増加して 5.5 が能力値αに加算されます。
これは、レベルアップボーナスによる配分とは無関係です。能力値が自己成長を遂げる場合にのみ適用されます。
サンプルゲームではレベルの成長値が1固定であることを前提としており、それ以外の能力値では自己成長を採用していません。ですから、サンプルゲームの素質Bは編集不要です。
画面のうち、下部にある細かいボタンの並びは、属性のグループや属性の排他関係を指定する設定のカタマリです。ここは、左のリストで選択されている属性は無関係です。あくまで一括の指定なので、ボタンを押すと、エルフを選んでいようとドワーフを選んでいようと、同じ種族内での設定ダイアログが開きます。
この設定、少々分かりづらくて設定しづらいので、何とかしたいと思っています……。
Desigeonでは、罠の対象、イベントの対象、アイテムの装備条件、アクションの習得条件等、様々な場所で属性条件を指定することができます。通常は、属性を一つ一つ許可不許可するような設定にはなっておらず、グループ単位で指定するようになっています。
例えば、僧侶系の僧侶・ロード・ビショップを一つのグループに設定し、プリーストブラスターの対象条件に指定したり、僧侶系だけが通れる道を用意したり、僧侶系だけが習得できる呪文を用意したりします。サンプルゲームでは、僧侶系クラスはクラス設定のG12に設定されています。その他、以下の設定になっています。
なお、精霊使いはサンプルゲームの上で仕様検討中であり、まだ不採用です。一言で言うと隠しクラスの位置づけです。
グループ | クラス |
---|---|
G1 | 戦士 |
G2 | 盗賊 |
G3 | 僧侶 |
G4 | 魔法使い |
G5 | ビショップ |
G6 | 侍 |
G7 | ロード |
G8 | 忍者 |
G9 | 精霊使い |
G10 | 戦士系(戦士・侍・ロード・忍者) |
G11 | 盗賊系(盗賊・忍者) |
G12 | 僧侶系(僧侶・ロード・ビショップ) |
G13 | 魔法使い系(魔法使い・侍・ビショップ) |
G14 | 僧侶・ビショップ |
G15 | 魔法使い・精霊使い |
G16 | 魔法使い・精霊使い・ビショップ |
G17 | 魔法使い以外 |
G18 | 盗賊と魔法使い以外 |
G19 | 忍者を除く戦士系(戦士・侍・ロード) |
G20 | 戦士・盗賊・侍・ロード・忍者 |
G21 | 精霊使いを除く全クラス |
呪文習得条件などを再整備するならば、これらの設定を抜本的に変更してもOKです。上記のように細かく設定した理由は、アイテムの装備条件で必要になったためです。
重要なものは、呪文の習得条件に使用しているG12とG13、酒場の転向条件に指定しているG21、「狂戦士化」の習得条件に指定しているG1、盗賊技能の習得条件に指定しているG11です。これ以外は装備アイテムから参照しているので、装備品を自分でデザインする限りこれ以外のグループ内容は変更しても問題ありません。
グループ | 性格 |
---|---|
G1 | 善 |
G2 | 中立 |
G3 | 悪 |
G4 | 悪・中立 |
G5 | 中立・悪 |
G5 | 善・悪 |
サンプルゲームの性格のグループわけは、上記の設定のみでまだ使っていません。アイテムの装備条件に使おうかと思っています(「あくのよろい」とか「せいなるよろい」ですね)。なお、パーティの排他関係は後述する「仲間排他一括指定」で指定しますので、グループ設定とは無関係です。
グループ | 種族 |
---|---|
G1 | 人間 |
G2 | エルフ |
G3 | ドワーフ |
G4 | ホビット |
G5 | ノーム |
種族のグループわけもまったく使っていません。
これは、属性の種類間で、属性の選択を選ばせない場合に設定します。例えば、キャラクタメイキング時の性格に「善」を選択したキャラクタは、クラスに「忍者」を選択できない、といった設定を行います。
属性種類A(性格)と属性種類B(クラス)それぞれ同じ選択排他番号に設定されている属性の組み合わせだけが、選択を可能にします。サンプルゲームの例を見て下さい。
複数の属性種類で選択排他が設定されている場合、すべての条件を満たす必要があります。選択排他がすべて空の属性種類では、判定から除外され選択制限は発生しません。
設定が属性またがりとなり、少々分かりづらいので注意して下さい。
性格、クラス共に、G1〜G3が設定されています。これは、G1の条件、G2の条件、G3の条件いずれかに合致する場合に選択が可能になることを示します。これ以外の属性種類、つまり種族と性別には選択排他一括指定が行われていないため、組み合わせの制限は発生しません。
属性の種類 | G1 | G2 | G3 |
---|---|---|---|
性格 | 善 | 中立 | 悪 |
クラス | 盗賊・忍者以外 | 戦士・盗賊・魔法使い・侍 | ロード・侍以外 |
この設定では、例えば性格選択のときに「善」を選んだキャラクタは、その後のクラス選択で「盗賊」を選択することができませんし、転向でも「盗賊」になることはできません。
属性の種類内で、どの組み合わせでパーティを組むことができるかを設定します。逆に言えば、特定の属性間でパーティを組ませない制限を課す設定になります。サンプルゲームでは、性格の善と悪にパーティを組ませない設定になっています。
32個の設定のうち、パーティを組ませたい組み合わせを列挙します。パーティが、32個の設定のうちいずれかの組み合わせ範囲内であれば、パーティを組むことができます。また、32個すべての設定が空であれば、パーティを組む上で排他関係が発生することはなくなります。
性格だけでなく、種族やクラスにも排他関係を設定した場合、すべての条件を満たす必要があります。
なおDesigeonでは、迷路内で他のメンバを探し当てても、排他関係にある属性キャラクタがパーティを組むことはできません。
サンプルゲームでは、性格以外の排他関係は設定されていません。性格においても排他関係を設定したくない場合、性格の仲間排他一括指定をすべて空にして下さい。性格については、G1で「善と中立」、G2で「中立と悪」が設定されています。