3DダンジョンRPG制作ツール・Desigeonへの参加を歓迎します。そして、ご協力いただいている皆様に感謝します。
現在のDesigeonの継続的な立場は、コミュニケーションツールです。必ずしも機能的な充実や、大衆ウケするものを求めているわけではありません。見方を変えると、コミュニケーション上の折り合いによって、機能的な充実が図られることがあるということでもあります。
これまでDesigeonの制作と公開において、作者側では以下の精神的な流れができています。
簡単に言えば、良いソフトの論理や定義より、人間感情が先に来ているということです。
以上は定義したわけではありませんが、自然とそうなっていくように感じています。作者のアイデンティティ上、どうしても譲れない目的や構造はありますが、これまでは概ね、そのようにして開発されています。
暫定版を公開してからこれまで、ウィザードリィという共通言語によって、ちょっとした数の人が集まってきました。今のところ私にとって第一に価値があるのは、人が集まって、継続的に(断続的にでも、ときどき)やりとりできるテンポであると感じています。
私はウィザードリィを求めてソフトを作り始めたわけではないのですが、ウィザードリィを好きな人たちと会話をするのは楽しいです。そこでいい掛け合いが生まれたなら、求められる機能を盛り込むことはやぶさかでないわけです。
現実の社会と同じで、互いの情熱とか、距離感とか、楽しい感覚とか、配慮とか、そういうものが重要だと思います。好き嫌いをしているつもりはなくても、無意識のうちに気持ちの矛先が居心地のいい方に向いていると思われます。
私は、Desigeonを誰かが使ってくれるなら嬉しいし、どこかで嫉妬してくれるなら(微妙な感覚も混じっていますが)それも嬉しいです。そして「何が望まれているか」が明らかになり、そして「誰に喜んで欲しいか」に繋がったとき、開発を頑張っているようです。おそらく、そのようにして開発のモチベーションを保ってきたのだと思います。
別の重要な動機として、第二はやはり、私の思い入れや、私が善いと思った要素をツールに盛り込むことがあります。でも作者イズムというものは、たとえ声を大にしたところで他人にはなかなか理解して貰えません。ということで、あまり吠えないように少しずつ盛り込んできました。
例に出したウィザードリィは偶然です。こだわっているわけではありません。
Desigeonは未完成のツールです。フリーウェアですが、できるなら正式公開までは精力的に活動していきたいと思います。
皆様の側では気長におつきあいをいただければと思います。一方では、なんとなく興味を持って、ふらっと来てソフトを使って会話して、去っていくのもアリです。気が向いたらまた戻ってきて下さい。
上に挙げた「作者を支える心理」のうち、第一の状況(参加者との持続的な関係)はどこまで保守できるか分かりませんが、第二の要素(自分が求めるソフトの要素)は確保しやすいので、Desigeonの開発はたとえ細々とでも続いていくと思います。